書評から見た拙著『会計不正 平時における監査役の対応』

 平成27年3月の終わりに、拙著『会計不正 平時における監査役の対応』を発売しました。その後、2ヶ月近く経つ中で、ありがたいことに書評を頂戴しております。

 現在までに確認できた書評は、ブログで2つ、会計専門誌で2つ。今回の執筆は遠藤元一弁護士との共著のため、その評者も会計系だけでなく、法務系にまで広がっています。

 書評って、実は時間のかかるもの。なぜなら、本を丸々1冊読む必要があるから。ビジネスにおける読書なら、必ずしもすべてを読む必要はありません。求める解が得られたり、ヒントが得られたりしたら、それで十分なときがあるからです。

 しかも、書評を「書く」というライティングも必要になってきます。普通の読書なら読んで終わりな面(アクションは除く)もあります。それに対して書評では、全体像をまとめたり、ポイントを紹介したりと、どのようなネタを盛り込むか、どんな構成で伝えるかなども追加的に考えなきゃいけない。

 このように書評を書くとは、時間のかかる行為なんです。ただ、書評を書いてもらえた著者からすると、書評を書きあげるまで、評者から拙著のことをずっと考えてもらっていた、ってこと。「そんなに、この本のことを考えてもらえてたんだ!」と思うと、ただただ感謝しかありません。

 今回の書評がどのような内容であったかというと、次のとおり。

jackmac34 / Pixabay

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  • ブログ「CFOのための最新情報」

 一番早い書評は、平成27年4月22日に、公認会計士の武田雄治サンのブログに掲載された次の投稿です。
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【オススメ本】竹村純也会計士・遠藤元一弁護士著『会計不正~平時における監査役の対応』

 本書の第2章で解説した「仮説検証アプローチ」は、類書よりもページ数をさいて丁寧に解説したところ。本書の最後では、仮説検証アプローチを実践してもらうためには、概略では済ませられない。そのため、力を入れた箇所なんです。
 このブログでは、その箇所に着目していただいたうえで、こんなコメントで結ばれています。

個人的には、本書で紹介されている「仮説検証アプローチ」は、監査役だけではなく、取締役、経理担当者、IR担当者などにとっても絶対に知っておくべきものだと思っています。そのため、本書は監査役に限らず、このブログをご覧の皆様には是非とも参考にして欲しい一冊です。特に第2章、大事です!

  • ブログ「日々、リーガルプラクティス。」

 次に早い書評は、平成27年5月9日に企業法務のブログに掲載された次の投稿です。
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【書籍】会計不正~平時における監査役の対応

 ご自身の経験も踏まえながらの、長文の書評を頂戴しました。ボクが本にいれる図表は、いわゆるポンチ絵ではなく、意味のあるインフォグラフィックを心がけています。なので、次のように、この点に触れていただけたことが嬉しい限り。

この、「言葉だけでは分かりにくいところにのみ図が使われている」というのが、なんとも粋だと思いました。

  • 会計専門誌『週刊経営財務』(税務研究会)

 平成27年5月18日に発売されたNo.3212(2015.05.18号)で、青山学院大学大学院教授の八田進二サンから書評をいただきました。紙媒体での掲載のため、発売までの時間を考慮すると、おそらくは4月中に書評を書き上げたのではないかと。
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http://www.zeiken.co.jp/cst/weeklyDetail.php?tgtMagazine=2&tgtYear=2015&issueid=2663

 この本の企画を立てているとき、共著者の遠藤元一弁護士と様々な方向性が出る中、最後に辿り着いたのは「やっぱり、監査役にもっと立ち上がってもらえたら、もっと良くなるよね」という両者共通の想いでした。それを拙著の「はしがき」に記載したところ、次のとおり、その想いまでご紹介いただきました。

ここで取り上げる書籍は,「監査役が会計不正への対応がより深度をもって行えるようにすること」で,会社の中で「会計不正に巻き込まれた人を救ってほしい」との著者たちの熱いメッセージが込められた会計不正対応本である。

  • 会計専門誌『旬刊経理情報』(中央経済社)

 平成27年5月20日に発売されたNo.1414(6月1日号)で、日本公認不正検査士協会(ACFE Japan)理事の山田善隆サンからも書評をいただきました。こちらも、発売までの時間を考慮すると、おそらく4月中には書評を書き上げたのでしょう。
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http://www.keirijouhou.jp/1414/index.html

 本書のゴールは、「読んで面白かった!」にとどまらずに、「よし、この仮説検証アプローチを実践してみるぞ!!」と行動に移してもらうこと。そのためには、単に会計不正を説明だけではなく、行動に移せるためのツールを提供する必要があります。

 そこで開発したツールが「仮説検証アプローチのクイック・バージョン」。これが本書のキモになります。その点について、次のようにご紹介いただきました。

不正が顕在化し、不正の生じた領域が絞り込まれた後の不正調査とは異なるアプローチが必要となる。この点、本書は、従来、専門家の判断によるところが大きかったリスク・アプローチを、「仮説検証アプローチのクイック・バージョン」および「検証手続の立案テンプレート」という平易なツールに記入するだけで、誰でも適用可能なものにすることを試みている。

 このように、評者によって関心を寄せるポイントが異なっています。おそらく、ご自身の専門領域や経験によって興味を持たれる箇所が変わってくるのかもしれません。反対にいえば、いろんな読み方ができるような本になっている、ってこと。

 3月決算会社では、作業のピークも過ぎた頃。少し落ち着きはじめたタイミングで、これらの書評で挙げられたポイントについて読み返してみてはいかがでしょうか。

P.S.
 この本のライティングに関して、なんと、取材を受けました。その記事が公開されたときには、このブログでも紹介しますね。
・竹村純也・遠藤元一著『会計不正~平時における監査役の対応

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